飯川 慶

今更人に聞けないお茶の基礎知識

はじめに ホッと一息つきたいとき、気分転換したいとき、あなたは何を飲みますか? わたしはお茶が大好きなので、いつもお茶を飲んでいます。 ところがお茶を好きだと言っている割に、お茶のことを何も知らないことに気がついたんです。 たとえば緑茶と紅茶がどう違うのかも説明できない……でも実はそういう方も多いのではないかな、と思い、今更人には聞けないお茶の基本的なことを調べてみました。 チャノキ 緑茶も紅茶もウーロン茶も、すべて「カメリアシネンシス」というツバキ科のチャノキからつくられます。この木の葉を乾燥・発酵させる際、発酵度合いによって緑茶、紅茶、ウーロン茶などさまざまな種類のお茶になります。 お茶の葉のなかには酸化酵素という酵素が含まれています。たとえばリンゴの皮を剥いて放置しておくと、身が褐色に変化してしまいます。これが酸化酵素の働きです。この作用を「酸化発酵」と言います。 この働きを利用して製造されるのが紅茶、利用されずに製造されるのが緑茶です。そして酸化発酵をすこしだけ利用して作られるのがウーロン茶です。 緑茶 発酵させないお茶のため、不発酵茶に分類されます。発酵させないためにきれいなグリーンをした水色が特徴的です。代表的な茶葉には日本の静岡茶や八女茶、宇治茶などがあります。 ちなみに中国といえばウーロン茶のイメージがありますが、実は中国において最も飲まれているお茶は緑茶です。 緑茶にはカテキン(渋み成分)やビタミンC、カフェイン(苦み成分)等が含まれています。そのため抗酸化作用があり、風邪予防や皮膚、粘膜の健康維持、口臭予防などの効能があるといわれています。 紅茶 ほぼ完全に発酵させたお茶のため、完全発酵茶に分類されます。発酵によって得られる紅色と香りが特徴です。中国の「祁門紅茶」、スリランカの「ウヴァ」、インドの「ダージリン」は世界三大紅茶と呼ばれています。 紅茶には紅茶ポリフェノールやテラフラビン、カフェイン等が含まれており、血中コレステロール上昇抑制作用や抗酸化作用、消臭作用などの効能があります。 ウーロン茶 緑茶と紅茶のあいだの発酵具合であるウーロン茶は半発酵茶に分類され、青茶とも呼ばれます。 主な産地は中国福建省と広東省、それから台湾ですが、それぞれ品種が大きく異なるため、ミンペイウーロン(福建省:武夷岩茶など)、ミンナンウーロン(福建省:鉄観音など)、広東ウーロン、台湾ウーロン(凍頂ウーロン茶)を四大ウーロン茶とする場合もあります。 ウーロン茶にはウーロン茶ポリフェノールやタンニン、カフェイン等が含まれており、脂肪吸収を抑えたり、消化促進、抗酸化作用などの効能があります。 おわりに この記事を書くまで、緑茶も紅茶もウーロン茶も同じチャノキからできていることを知らなかったので驚きです。ご紹介した以外にも、発酵具合によってさまざまなお茶ができるそうで、お茶の世界は奥が深いと思いました。今日の一杯の味わいが、ぐっと増したような気がします! photo by 写真素材足成(http://www.ashinari.com/)

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おばあちゃんの知恵袋~日本茶は主婦の味方~

お魚を調理したフライパンの臭いは、きちんと洗っていてもなかなか取れないですよね。 我が家は特にお魚が好きな家なのでフライパンの臭いはわたしにとっても悩みの種でした。 そこで祖母に相談したところ、「あの子(母)はそんなことも教えてないのか」とぶつぶついいながら語ってくれました。 お茶っ葉が大活躍! 我が家でも毎日淹れる日本茶。 三角コーナーにはいつも茶がらが捨てられています。 しかしそれを祖母に話すと「もったいない」とのこと。 家事をするのにあんなに重宝するものを使わずに捨ててしまうのはとてももったいないのだと少し叱られてしまいました。 もちろん効果があってきちんと使えるならどうせ捨てていたものですし使いたいですよね。 しかし茶がらなんて何にどうやって使うのでしょうか。 悩んでいたのが嘘みたい!臭いがすっきり取れちゃった! フライパンの臭いを取るには、一度いつも通りに洗剤で洗ったフライパンに(ここで一度臭いチェック!)茶がらと水を入れて沸騰させます。 沸騰したら火を止めて冷めるまで待ちます。 すっかり冷めてから水洗いをして、おしまいです。 何も難しい事はないですね。 さて、お待ちかねの臭いチェックです。くんくん。あれっっ!? お茶の香りこそしますが洗剤でも落ちなかった魚の臭いが全くしません。 すっきりさっぱり、取れました。 まだまだ使えるお茶っ葉! 冬を乗り越えるには欠かせないカボチャですが、たまに水っぽくて味のよくないかぼちゃがありますよね。そんなときもお茶の出番です。 出がらしでもいいので水の代わりにお茶を使ってみて下さい。 ほっくりとした美味しいかぼちゃ煮になります。 他にも床の拭き掃除をする際に茶がらを煮出したものを雑巾に含ませると床のツヤ出しにもなります。 あらかじめお茶パックなどに茶がらを入れておくと雑巾にも付きにくく洗い物も楽なのでおすすめです。 赤ちゃんやペットがいて洗剤やワックスなどでの掃除ができないご家庭も一安心ですね。 そして床に茶がらがボロボロとしてしまった場合は掃いて玄関に。 靴などでの悪臭を吸ってくれます。 仕上がりの香りもさわやかですので是非試してみて下さい。 知らない事はまだまだたくさん それなりに家事を出来るつもりでいても知らない事は沢山あるものです。 フライパンの臭い消しにしても床掃除にしても、これで専用の洗剤を買う事はなくなるでしょう。 「しっかりできた」達成感はとても気持ちがいいですし、家の中も清潔になって家計にも優しい。 つくづく、おばあちゃんって偉大ですね。 http://www.photo-ac.com

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カメラマンの取材日記 モンキーパーク

今は昔、私がビデオカメラを相棒に駆け回っていた頃のお話しです。 那須高原の魅力を紹介する第2回目は、またまた動物シリーズから。那須連山の山麓に点在するリゾート施設は、車で適当にぐるぐる走り回っていると、突如として目の前に色彩豊かな看板が現れたりします。 おサルさんがいっぱい! 「那須ワールドモンキーパーク」は、サルだけで勝負する潔い施設です。入り口から進んで行くと、駐車場からして周囲と臭いが違います。まさにサルの臭いです。サルが苦手な人は、ここから引き返した方がいいでしょう。 おサルさんとの触れ合いがこのパークのテーマです。私もサルが苦手な人間の一人ですが、仕事なので我慢して入場しましょう。 このパークの基本的な仕組みは、同じ種類のサルが集められたオリの中に、人間が入って触れ合うというもの。 1区画のオリには、数十頭のサルがぎっしりと詰まっています。サルはエサをもらえると独り合点して寄って来るので、オリに入る前にお客さんがエサを準備します。このエサ有料です。客にエサをやってもらい、しかもエサ代まで徴収する。その上客はカラクリに全く気付かず笑っている訳ですから、実に巧妙に作り上げられたシステムです。 おサルさんとふれ合おう! 何種類かいるサルの中で、一番のおすすめはリスザルです。小さくて懐っこくて可愛くて、エサをあげるとひょいと肩に乗ったりします。でも後頭部なんか見ると、妙に人間くさい。良く見ると、顔も小さいけど人間とおんなじ造作です。別な種の生物なのに、ふと見えてしまうこの人間ぽさが、私がサルを嫌う要因です。 口元が尖ったタイプのサルなら、私もそれなりに可愛さを感じます。キツネザルの仲間がそれです。名前の通りに顔はキツネ似で、体つきがサル。冷静に見ると異様な生物です。触れ合いコーナーには、シロクロエリマキキツネザルという何だか分からない名前のサルもいます。全身モノクロのツートン・カラーが美しいサルです。でもこのサルひどく大きい。大型のイエネコに長いしっぽをくっ付けた位の大きさがあります。数十頭のこのサルに、周囲をびっしり取り囲まれるとかなりの恐怖です。係りの人は「すごくおとなしいですよ~。」と言いますが。 他のサルも穏やかな性格なので、危険は全く無いそうです。 別棟ではチンパンジーやニホンザルによるショーも開催されています。かなりのハイレベルなので、このショーだけでも見に来る価値は充分にあるでしょう。 ゆっくり遊んで1時間、サル好きの人なら2時間はたっぷり楽しめる場所です。 魅力がいっぱい、那須高原! さて、那須高原のリゾート・ゾーンでは、森の小径をひょいと曲がってから、更に細いくねくね道を辿って行くと、思わぬ所で小さなテーマパークに遭遇します。 クラシックカーの博物館、大小様々なテディベアのぬいぐるみを集めたテディベア・ミュージアム、ステンドグラスやオルゴールの美術館。2次元絵画が3次元に見えるトリックアートの館、3D宇宙・恐竜館、3Dホラー館など、本当に小さいものまで含めたら驚くべき数でしょう。これ全部を回って見るなんて、まず不可能でしょう。時間的にも、金銭的にも。 那須高原のテーマパークはジャンルの幅が大変広く、表情豊かです。でも私には、取材中に抑えても抑えてもどうしても湧きあがって来てしまう疑問がありました。 「どうしてこれ那須に作ったの?」 画像: 日本モンキーパークHP japan-monkeypark.jp 鯖江市HP www3.city.sabae.fukui.jp 甲府市HP city.kofu.yamanashi.jp じゃらん観光ガイド jaran.net

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カメラマンの取材日記 湯けむり美女ツアー

取材先は栃木の秘湯「湯西川温泉」 今は昔、私がビデオカメラを相棒に駆け回っていた頃のお話しです。観光地のPRビデオ制作は仕事としてのボリュームが大きく、ギャラも上々、おまけに無料で名所や史跡を拝見できるなど、仕事のランクABCの内間違いなくAランクに輝く有難いお仕事でした。ある時取材で訪れたのは、栃木県の秘湯「湯西川温泉」栃木県内のみならず、全国的に名の通った名湯です。今を遡ること10数年前、取材記録をめくってみましょう。 意気揚々と出掛けた取材旅行、なぜかって、今回の取材は現役のモデルさん同行、入浴シーン満載、まるで勤労感謝の日のような特Aランクのお仕事ですから。取材クルーは男性4人、女性3人、2泊3日のスケジュールです。仕事ですから当然観光気分でのんびりなんて冗談じゃない、宿泊施設からお客さんがいなくなる午前10時頃から旅館内の撮影にかかり、頃合いを見て周辺観光施設を取材して、夕食前に再び旅館に戻り料理の撮影をこなした所で1日のスケジュールが完了します。3日で旅館を5軒、観光施設を5か所以上取材するからかなりの強行軍ではありました。 テーマは「おすすめ、宿自慢の露天風呂」 早速ですが今回のメインは各旅館ご自慢のお風呂、そのために現役のモデルさんも連れて来てるわけです。最初に自己紹介された時には思わず「おおっ!」と声を出してしまう所でした。21歳、上背があるわりに年齢より幼く見える顔立ち、しかし、ところが、顔立ちに反比例したメリハリのあるボディ。ワインで言えばロゼか? 撮影はいきなり入浴シーンから始める事になりました。撮影で重要なのは、実際にカメラをまわす(撮影する)前のカット割りと呼ばれる作業です。カメラの撮影位置を決めて、そこから撮影する映像をイメージするのです。撮影自体も根気のいる作業で、完成映像(完パケと言います)が僅か5分だとしても、実際にはその5~10倍程度の時間テープを使います。編集作業とは、その映像の不要な部分を捨てる作業なのです。 お待ちかね、美人モデルの入浴シーン 監督、助監督、カメラマンとで綿密なカット割りを終えたらいよいよ、「美女の入浴シーン」です。クライアントさんありがとう。季節は初夏、新緑が目にも眩しい露天風呂からテイク・ワン。モデルさんは純白のバスタオル1枚でスタンバイ、「じゃあ1回入ってみて。」監督のひと声で彼女はそのままお風呂の中にスルッと。 (え・・・全裸じゃないの?)「監督、バスタオルがありますが?」「バカ、あるに決まってんだろ!」 事前の個人的段取りとは違ってしまいましたが、まあ仕方ないか。ここで急きょ予定変更。「1人じゃ絵になんないな、彼女も入れろ。」モデルさんの世話係(エージェントの担当者)に白羽の矢が立ってしまいました。 「え・・・私もですか?」年齢的にかなり開きがありますが、どんな設定にするというのか。友達じゃムリがあるし、親子ほどじゃないし。「いいから入れ。」この監督は大変押しの強い人です。そして現場では、監督の権限は絶対です。 湯けむりの向こうに見えたもの 入浴シーンに特別な撮影技法はありません。それでも不変のサービス・カットなるものがあって、そこを押さえれば基本的にOKです。では撮影スタート。カメラは洗い場の床いっぱいに低めから、湯船の階段部分を狙います。「はい、スタート、カメラ回ってるよ。」助監督の声でモデルさんがアクションに入ります。湯船が画面いっぱいに映り込んだ所に、モデルさんの足先からフレーム・インするお決まりのカットです。「はい、カット。」 次はお湯に浸かってチャポチャポのシーン。入浴シーンではどうしてみんな肩の辺りにお湯をかけながら、腕を洗うようなしぐさをするのか。それしかやりようが無いからです。首まで湯に浸かってじっとしてる?両手でゴシゴシ顔を洗う?結局あれしか無いんですね。 「やっぱり肌が違うな。」監督が小声で言います。「若い方はお湯をはじくよな。あっちは逆にお湯を吸っちゃってるもんな、あハハハハ。」自分でやらせといてひどい。「聞こえますよ、それ。」 今回はお風呂を魅力的に撮るのが任務、モデルさんはおまけです。それでもやっぱり「湯煙美女ツアー」はいい!撮影はまだまだ始まったばかり、次回もまた、カメラマンの取材日記からいいところをピックアップしてお届けしましょう。

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カメラマンの取材日記 手ぶらで登山がしてみたい 前編

今は昔、私がビデオカメラを相棒に駆け回っていた頃のお話しです。 1年に1度、秋、自分の身体に備わった全体力を絞り尽くす過酷なミッションがありました。秋山登山です。 映像プロダクションとしての安定的な収入源の1つに、小学校や幼稚園のイベント撮影や企画物の制作がありました。 イベント物は運動会や発表会など毎年巡って来る催し物を撮影して、編集を加えて保護者の皆さんに販売する仕事。企画物とはイベント物から派生して、1年間を例えば前半と後半に大きく分けて、その範囲内で行われる大小のイベントを、いくつかずつミックスして撮影~編集する、いわばテレビの総集編特番みたいなものです。 最も過酷な撮影に挑む 肉体的限界に挑む登山の取材は、ある小学校6年生の卒業記念として毎年行われる“卒業登山”に密着して撮影する番組でした。 卒業と登山が結びつくのは、多くの名峰を抱える地ならではのもの。ヤマナシ県ではこうはいきません。 小さな小学校だったので、山に登る卒業生は約50名、校長先生をはじめ引率の先生方が5~6名、忙しい中わざわざ丸一日付き合って下さる(ヒマな)保護者代表が7~8名。総勢60数名が、福島県の中央で狷介孤高、独立不羈を貫く単独峰“会津磐梯山”の頂上を目指します、標高は1816m。 登山は準備から始まった 我々取材陣はスタッフ2名で2カメ態勢、我々にとって登山は当日の1か月前から既に始まっていました。 通常の身体レベルでは、重い撮影機材を身に付けて、自分たちより遥かに若い小学生を山中で追い回すなどまず不可能。だから私は登山当日の1か月前を準備スタートの日と定め、脚力の強化策を実行しました。 まずは自宅と会社間の通勤を、特別な場合を除いて徒歩にする。片道約30分強を、せっせと早足で歩く事から始めました。 そして仕事を終えて自宅まで歩いて帰ると、食事の前に約30分の縄跳び運動です。 皆さん、縄跳びをバカにしてはいけません。甘く見ると大変な目に遇います。まず縄ですが、カラフルな色がついたオモチャレベルではダメです。ちゃんとスポーツ用品店で購入した、競技用縄跳びを使います。脚部の強化が目的なので、二重跳び、後ろ跳び、交差跳びなど一切無用、前方を見据えたまま一心不乱に跳び続けます。 久しぶりに縄跳びをやってみると、意外に楽しくぴょんぴょん跳べます。これが落とし穴です。普段運動不足の脚部に、調子に乗ってぴょんぴょん不自然な負荷を与えてしまうと、その晩はなかなかに爽快でビールが進みます。 しかし、翌日目を覚まして身体の異変に気付きます。ふくらはぎがパンパンで歩行できないのです。当然翌日の縄跳びは休み、このダメージから回復して、日々の縄跳びを日常生活の一部としてエンジョイできる様になった頃、我々は登山当日を迎えます。 挑むのは天下の名峰磐梯山 民謡にも唄われる会津磐梯山は、福島県中央部北寄りに位置する独立峰、文句なしの名山です。 広大な自然公園の主軸をなし、過去に繰り返し起こった噴火によって、周辺に大小様々な湖をはじめ表情豊かな景観を作り上げました。1888年にも大爆発を起こしていて、周りには温泉もいっぱい、まだまだ現役の元気な火山です。 卒業登山とは言ってもそこは小学生ですから、平地から頂上まで標高差に匹敵する高度を登るわけではありません。いくつかある登山口の中で最も初心者向きの、八方台登山口から頂上を目指すのです。 八方台登山口が標高1194mで、頂上は1816mだから標高差は約622m、何だ、大した事ないじゃないか。ついでですが、最近磐梯山の頂上は標高1819mから1816mに訂正されました。自重で少し沈んだのでしょうか。 さあ、準備ができたところでいよいよ登山です。でも今回はここまで、続きは後編でお楽しみ下さい。 ①Yoshihiro Sakamotoブログ yskablog.blogspot.jp ②経営者会報ブログ makasetaro.keikai.topblog.jp ③石井スポーツHP磐梯山

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